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運動サポート

 

同志社大学スポーツ医科学研究センターの高波嘉一先生から、医学的・科学的根拠にもとづく運動サポート情報をお届けします。誰でも気軽に、毎日の生活の中で簡単に取り入れられる運動メニューをご紹介します。

高波嘉一先生 プロフィール
同志社大学 スポーツ医科学研究センター 教授
平成 8年 4月 ・International Atherosclerosis Society Visiting Fellowship Award
  ・東京医科大学同窓会ヒポクラテス賞

筋肉トレーニング最前線 その1

アンチエイジングを達成するための重要なターゲットの1つが筋肉であることは前回お話しました。
加齢にともなう筋肉量や筋力の低下を防ぐために、日常生活の中で手軽にできる筋肉のトレーニング方法をご説明しましたが、今回は研究段階のものも含めた最新の効果的な筋肉トレーニング方法をいくつかご紹介します。



 これは30年ほど前に日本で開発されたトレーニング方法です。
その名の通り、腕や太ももを圧力センサーを組み込んだ特殊な専用の弾性ベルトで圧迫し、完全に血液の流れを遮断するまでには至らない適度な加圧下で、5~10分間軽い負荷(最大筋力の50%程度まで)での筋運動を行い、運動終了後に圧を解除するというものです。
 中高年女性を対象とした研究では、腕を最大筋力の30~50%の負荷で10分間、週2回4ヶ月間加圧トレーニングしたところ、筋肉量と筋力ともに平均で約20%増加しており、これは最大筋力の80%でトレーニングした効果と同等の結果でした。
最近の研究では、足の筋肉を最大筋力の約20%で毎日朝晩2回加圧トレーニングしたところ、2週間という短い間に約8%筋肉量が増加したことが示されています。

 これまでは、トレーニングで明らかな筋肉量の増加が起こるのに最短でも10週間かかると考えられていましたので、大変効率のよいトレーニング方法ということができます。
このように効率の高い筋肉増強効果が得られるメカニズムとして、成長ホルモンやIGF-I(Insulin-like growth factor-I)など筋肥大を促すホルモンが加圧トレーニングで著しく増加することが示されています。


 元は1970年代に旧ソ連で宇宙飛行士の訓練のために開発された振動トレーニング装置を用いたトレーニングです。宇宙滞在後に宇宙飛行士に筋萎縮症、骨粗鬆症などの退行性疾患が発生したことが深刻な問題として浮上し、これらを防止するために開発されました。宇宙飛行士たちが振動板の上に立ち、25~55Hz の振動で毎日15分間トレーニングした結果、従来のウエイトトレーニングより短時間で効率のよい筋力アップや骨密度の増加が認められました。このトレーニング方法は、2003年よりアメリカのNASAでも採用されています。基本的には振動板の上に立って様々な姿勢を保持するか、屈伸するだけなので、非常に手軽に行なうことができます。

 このトレーニングを行なうと成長ホルモンが4~5倍増加することが報告されており、これが筋肉の増強を促す機序と考えられています。また骨に加わる振動が刺激となり、無理なく骨密度を増やすことにもつながるため、アンチエイジングの視点から大いに期待が持てるトレーニング方法といえます。最近では、街中でも「コンビニフィットネス」と称して10分500円程度で「ブルブル」を体験できるお店が増えているようです。

>>その2 へ続く

同志社大学スポーツ医科学研究センター
教授 高波嘉

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