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漢方講座

 

三谷和男先生 プロフィール
「漢方講座」を担当させていただく、京都府立医科大学東洋医学講座の三谷です。漢方・東洋医学の考え方を、できるだけ平易な表現でお伝えできればと思っています。

2007年12月 その1(1/2)

漢方医学の四診 望診


漢方的診断は、望(ぼう)、聞(ぶん)、問(もん)、切(せつ)の四診を用い、総合的に判断して「証」を決めます。
望診は視覚によって観察するわけですから、西洋医学の視診(INSPECTI0N)に相当しますが、「望ンデ之ヲ知ルヲ神(かみ)トイウ」とありますように、観察力の鋭さが、医術には大切であると考えられています。
また、司馬遷が著した「史記」中の扁鵲・倉公列伝には「病、内ニ在レバ、応、外ニ表ル」という記述があります。まず体表面の観察から患者さんの病状を理解していくわけです。
その扁鵲は、ある秘薬も授かったといわれています。これを飲むと「病を視るに、ことごとく五臓の癒結(ゆけつ)を見る(どこが悪いのかが直ちにわかる)」ことができたそうです。


さて、望診の実際は、神、色、形、態に分けて考えていきます。
「神」は、精神、神気、神志などを意味し、色調と形態をその概念の中に含んだ総合的な印象を意味します。
中国・前漢の時代(紀元前200年頃)に書かれた黄帝内経(こうていだいけい)・霊枢(れいすう)に「神気ヲ失フモノハ死シ、神気ヲ得ルモノハ生キル」と述べられています。患者さんの血液検査データが、今は少々悪くても、神気があれば予後は良好と考えてよいでしょう。
しかし、神気が虚している状態では、一見問題のないようにみえていても次第に病状は悪化してゆくわけです。

>>その2 へ続く

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