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漢方講座

 

三谷和男先生 プロフィール
「漢方講座」を担当させていただく、京都府立医科大学東洋医学講座の三谷です。漢方・東洋医学の考え方を、できるだけ平易な表現でお伝えできればと思っています。

2006年11月

患者さんの訴えを大切にすること

患者さんは、病室でいろいろなお話をされます。

肩こりならば心筋梗塞の手がかりにもなりますし、胆石症を疑うこともできるでしょう。脳血管撮影をして、梗塞を指摘できることもあります。ただ、全体としてはそういった器質的な疾病を背景にする%は高くありません。ですから「この患者さん、また大げさに言ってるわ」で片づけられてしまうことが多いわけです。

でも、漢方を手がけていると、どんな些細な訴えにも耳を傾けることができるようになります。何故でしょう?それは、肩こりという症状は同じでも、具体的な訴えに対応できる手段があるからです。

「首全体がこりこりなら、葛根湯」「頸部から両肩にかけてこるなら、桂枝湯(けいしとう)」そして「頸から背中にかけて棒が入っているようなら柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)」・・・

なんでそうなるの?という方もおられますね。私もそうでした。しかし、こういった法則は、先人の経験則に基づいて残された治療のコツで、「理屈だけじゃない」漢方治療のワザともいえるものです。

様々な訴えに対応できると言いましたが、それは漢方が、患者さんの問題を解決する手がかり、癒しとなる手段を多く有することを強調しておきたいのです。

「漢方なんて全く効かないよ」と言い切る先生もおられます。でも、最初の処方がどうだったか、何が効いて、どこは効いてないのかを医師と患者さんがいつも手を携えながら前へ進んでいると、振り返った時「ああ、やっぱり良く効いてるね。」ということになるはずです。

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