2011年6月
1日野菜350gをなぜとらなければならないか
(野菜350g/日 その1)
近年、野菜やいも、果物などに含まれるビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養素の不足の人が多くなっています。その結果が肥満をはじめ、脂質異常症や糖尿病などの生活習慣病の発症を多くしているのです。
野菜不足は、知らず知らずのうちに身体に変調をきたし、気が付かずに病気の引き金になります。
このような病気を未然に防ぐためには、日ごろから野菜を充分とるようにします。野菜が身体にもたらす効果には次のようなことが挙げられます。
- がんを予防する
緑黄色野菜を毎日食べる人ほど、いろいろな種類のがんの死亡率が低いというデータが出ています。ビタミンA、C、Eはがん退治のエースとさえも言われています。
Aは粘膜の障害を防ぎ、CとEは過酸化脂質生成を還元力(酸化物から酸素を取り去る働き)で防ぎます。中でも野菜に含まれるカロテンは、発がん物質の一つで、がん細胞を増殖させるプロモーターの働きを防ぎます。また、食物繊維は腸内で発がん物質ができるのを防ぐとともに、それを体外に排出する働きがあり、主に大腸がんを予防します。
- 便通をよくする
野菜には食物繊維を多く含み、1日の約60%は野菜からとっています。残りは未精白の穀類や豆、海草などで補います。食物繊維は食物の中の消化されない成分のことです。脂肪やたんぱく質などは、胃や小腸を通過する際に、ほぼ完全に吸収されてしまいます。しかし、食物繊維だけは消化されずにそのまま大腸へ移行していきます。この食物繊維が大腸の内容物に、適当なうるおいを与え、便を柔らかくします。
- 肥満を防ぐ
よく知られているように、野菜は低エネルギー食品なので、太っている人にとっては好都合な食品です。かさが大きく、ダイエット中にも満足感が得られます。野菜のとり方が少ないと、脂肪や糖質などの、太る原因になる消化吸収されやすい食品を、つい多くとってしまうことになります。
- コレステロール代謝に効果がある
野菜や果物を多く摂取する国(日本やイタリアなど)では、血液中のコレステロール量がすくないことが明らかになっています。食物繊維の中でも、水溶性のペクチンの働きが、善玉コテステロール(HDL)を増やし、悪玉コレステロール(LDL)を減少させることが解明されています。
- 血圧の上昇を抑える
野菜にはカリウムも多く含まれています。この栄養素はナトリウム(塩の主成分)とのバランスをとるのに欠かせない大切な成分です。カリウムの多い野菜をとっていれば、ナトリウムとのアンバランスを是正して、血圧の上昇を抑えることができます。
- 歯やあごを鍛える
野菜をたくさん食べている子供は、食べ方の足りない子供に比べて、虫歯が少ないという調査結果が出ています。最近の子供の食嗜好は甘い、白い、柔らかい、液体状のものを好む傾向にあります。その結果、咀嚼が不十分になって、歯やあごの発達が阻害されているケースが増えています。
一般に、食物繊維の多い食物は敬遠されがちですが、かみごたえのあるゴボウやセロリたけのこ、生のにんじんなどを積極的に食べると、唾液の分泌がよくなり、口腔内の清浄化にも一役買い、歯や骨の発達も促します。また、胃液の分泌を促進する効果もあります。
茹で豚肉と野菜の辛味酢みそかけ
(213kcal 塩分1.9g)
いかと野菜の生姜炒め
(157kcal 塩分1.5g)