2009年6月
尿酸値の高い人の食事
尿酸は、食べ物や身体の細胞の核に含まれる「プリン体」という物質の最終的な代謝物質です。この尿酸の血液中濃度が7.0mg/dlを超えると、高尿酸血症となります。
高尿酸血症は、はじめは何の自覚症状もありませんが、放置しておくと血液中の尿酸は溶けきれず結晶となって、関節や腎臓に沈着して痛風、腎障害、血管障害、心臓障害などを起こすようになります。
痛風は、その名の通り「風が吹いても痛い」ほどの激痛を伴います。
高尿酸血症の人は、肥満や脂質異常症、脳血管障害、糖尿病、虚血性心疾患などを合併する率が高いので、これらに対する治療と予防も含めた食事療法を行うことが大切になります。
食事のポイント
- 摂取エネルギーを適正にする
尿酸値の高い人は肥満の人が多いので、1日に摂取する総エネルギーが適正エネルギーを超えないようにします。1日およそ1800~2000kcalを目安にして、現在肥満の人は1600kcalを目標にして徐々に減らすようにします。
- 動物性脂肪を控える
動物性脂肪(バター、ラード、ヘット、肉の脂身、生クリーム、ベーコン、ソーセージなど)のとり過ぎは、コレステロール値を上昇させます。これらの食品を避け、肉は脂身のない部位を選び、植物油で調理します。
- 塩分をとり過ぎない
血液中の尿酸が増えると、高血圧や動脈硬化が促進されます。塩分のとり過ぎは血圧を上げる最大の要因。普段、濃い味付けを好む人は薄味に慣れるよう努力しましょう。
- 鮮度の良い野菜、くだものをしっかりとる
高尿酸血症の人は、一般に野菜、くだもののとり方が少ない傾向にあります。これらに含まれる食物繊維には体内の余分なコレステロールの排泄を促して、脂質異常症を予防する働きがあります。
- プリン体の多い食品は、たくさんはとらないように
尿酸は、プリン体の分解産物なので、かつては食品からのプリン体のとり過ぎが尿酸を上げる原因と考えられてきました。しかし、実際には食事からとるプリン体は、体内で合成されるプリン体よりはるかに少ないことが分かっています。高尿酸値の原因は、主に体内のプリン体代謝異常によるものと考えられています。けれども、尿酸値が高ければ、プリン体を多く含む食品(煮干し、レバー、干物、えび、牡蠣など)を多量にとることは避けるようにします。
- 水分を多くとる
尿量が多いと尿酸の排泄が良くなるといわれています。健康な人は1日に1.2lの水分をとりますが、尿酸値の高い人は2lになるように、多めにとります。特に汗かきの人はしっかりとるようにします。水分は水、緑茶、麦茶、ウーロン茶、何も入れないコーヒー、紅茶から補うようにします。清涼飲料水やジュースは、糖分が多くエネルギーオーバーになるので避けます。
◎尿酸値の高い人の献立
(577kcal 食物繊維7.7g)
麦ごはん、焼きなすのみそ汁、いわしの梅煮、じゃがいものカレー炒め、小松菜のお浸し
◎食物繊維の多い主菜
(255kcal 食物繊維5.2g)
豚肉と野菜のごま煮