2009年2月
貧血の人のための食事
ヘモグロビン(Hb)濃度が正常値以下に低下した状態を貧血といいます。
赤血球の寿命は120日といわれています。つまり1日に120分の1ずつ赤血球が壊されていく計算になります。ところが赤血球は毎日骨髄から産出されているため、赤血球数やヘモグロビン濃度が一定に保たれるのです。けれども、なんらかの原因で赤血球の産出が低下したり、赤血球の破壊が促進されたり、出血などが起こると貧血が発症します。
いろいろな貧血の分類がありますが、最も頻度の高い貧血は、鉄欠乏性貧血です。これは、出血、月経過多、成長、妊娠、出産、授乳などで起こります。
また、誤ったダイエットによっても鉄欠乏性貧血は起こります。特に若い女性のやせ願望は、栄養素の偏りなどで血液中の鉄分が不足して、ヘモグロビンの合成が低下して貧血を起こして、生理が止まるケースが多いと言われます。
生理とは関係のない男性や閉経後の女性では、胃腸の潰瘍、悪性腫瘍、痔などの慢性出血が主な原因となります。
貧血の時の食事のポイント
- 1日3回栄養素バランスのとれた食事をとる
若い女性に多い貧血の原因として、食事量が少なく、摂る食品の種類が少ないことが挙げられます。バランスのとれた食事を1日に3回とって、鉄分を含む肉や魚、野菜を十分に確保します。減量するときは、体に必要な栄養素の知識を頭に入れてダイエットをします。
- 鉄分の多い食品を積極的にとる
造血に必要な栄養素としてまず、鉄分があります。私たちの体には2~4gの鉄が含まれています。そのほとんどが赤血球に含まれるヘモグロビン(血色素)の成分です。鉄分が足りなくなると赤血球が十分産生できなくなり、貧血になります。鉄分の多い食品の筆頭はレバーです。これは貧血の特効薬とも言われています。レバーの他にわかさぎ、牡蠣、あさり、大豆、切干大根、ひじき、ほうれん草、小松菜などがあります。
- 良質のたんぱく質を十分にとる
たんぱく質は造血機能や全身の栄養状態を回復するために欠かせない栄養素です。
特に体内での利用度の高い良質のたんぱく質を積極的にとるようにします。一般に動物性たんぱく質は必須アミノ酸を含んでいるので、1日にとるたんぱく質の半分以上は動物性たんぱく質からとるようにします。
- ビタミンB群やビタミンCを十分にとる
鉄分の吸収をよくする栄養素として、たんぱく質やビタミンB群やCなどがあります。ビタミンB6、B12、葉酸などは造血作用があります。ビタミンB6を多く含む食品としてレバー、肉類、魚類、卵、牛乳などがあります。ビタミンCを多く含む食品はブロッコリー、小松菜、みかん、いちご、メロンなどがあります。たんぱく質をとるとともにこれらの食品を組み合わせることで鉄分の吸収がアップします。
- 鉄分の吸収を妨げる栄養素に注意する
コーヒーや紅茶、緑茶に含まれるタンニン、玄米、ライ麦パン、胚芽パンなどに含まれるフィチン酸は鉄と結合すると、体内での吸収が低くなります。食物繊維のとり過ぎも鉄分の吸収が悪くなるので注意が必要です。
◎貧血の人の献立
(607kcal 鉄7.4mg)
麦ごはん、豆腐のみそ汁 牛肉とほうれん草のピリ辛炒め、ひじきと油揚げの煮物、キャベツのごまあえ
◎鉄分の多い1品料理
(177kcal 鉄10.1mg)
レバーの香味焼き